2023年10月17日の日記

ポップコーンの季節がやってきました。

というか、息子氏が「久々にポップコーンが食べたいね」と言ったから、10月某日がポップコーンシーズンの開幕日になったのです。彼は詩人なのか。

確かに我が家には、シリコン製のポップコーンメーカーがございます。タネを入れてレンチンすればポップコーンが弾けて出来上がる優れもの。

お手軽なうえに美味しくヘルシーなので、酒のつまみなどに重宝していたのですが、いつの間にか作らなくなっていました。手軽さとはなんだったのか。

食べたいねと言われるとすぐに食べたくなる生来の性格が災いして、タネはねえか、と棚を引っ掻き回す。ヤア、あったぞあったぞと袋を手に取ると、消費期限が昨年末。どんだけ作ってなかったの。ドライだし、密閉されてるし、腐ることはないと思うけどなんだかなーと思い、ちょっとこいつはパスすることにしました。

ということでタネ探しのジャーニーの始まりです。ネットで買うと、キロ単位だったり、小分け袋が10袋で結局キロだったり、キロの呪いにかかるしかなく、やはりオンサイトで買うんだよね、と私は元気よく家を飛び出しました。

グーグル先生によると、100均、大手スーパーなどには必ず置いているよ、と書いてあるので、近場のスーパーを訪れた私。さあ探すぞ、と息巻いたのは良いのですが、そもそもポップコーンのタネ、ってジャンル何?

乾物コーナー、無い。穀物コーナー、無い。お菓子の材料コーナー、無い。お菓子コーナー、無い。調味料とかいろいろ置いてあるところ、無い。食品にまつわる棚を探し回りましたが、どこを探しても、無い。

無いのか、とあきらめるのは簡単ですが、これでコーヒーコーナーの脱脂粉乳の横とかに置いてあったら、私は自分が許せなくなりそうで。お手を煩わせるのが苦しくて聞けなかったですが、恥を忍んで店員さんにお問い合わせをしました。

「あー、うちは取り扱い無いですね」

そうですか。ここまできてこそ、あきらめがつくというものです。私はトボトボと店を後にしました。

グーグル先生、話が違うぜ。と思いましたが、まあそれを言っても仕方ないこと。めげずにファイト!と他のスーパー、100均を色々回ってみることにしましたが、さすが荒川区ですね、侮れない。全く見つかりません。

ここまでくると、私たち荒川区民はあのポップコーンが弾ける快感をどのようにして満たしているのだろうか、と不思議になってきます。もしくは、みんなネットでキロ単位でポップコーンを買って、毎日大量にポップコーンを弾けさせているのだろうか。それはそれでパンキッシュな区です。いいぞ荒川区、もっとやれ。

などと、どうでもいいことを考えていたら、すっかり日も沈もうとしていました。今日はこれで最後かな、と思ったスーパーに入り、相変わらず棚という棚をローラー作戦で探すが、無い。ここもか。仕方ない。

今日最後のシノビ・ザ・恥。と店員さんを捕まえて聞いてみると「え、ありますけど・・・」と何か微妙な表情。ほーん、どこですか?と聞きなおすと「お客様の目の前に・・・」と。

ホントだ。あった。こんなに小さい袋だったの?というくらい小さな袋。お手軽サイズ。これは気付かないわ、HAHAHA。と思いましたが、店員さんからしたら「こいつ目の前のモノもろくに把握できてないのヤバ。」という気持ちだったでしょうね。私はモノをもって逃げるようにレジに向かいました。

さ、タネは買った。ポップコーンメーカーもある。作り方、忘れた。大丈夫、ネットがあるさ。と調べてレシピも調達。ここからは天国へのワンウェイロード。レシピ通りの塩、油を投入、よく混ぜ、それを電子レンジで加熱。はじけろポップコーン!

と思ったら、ネット調べのレシピのせいか、油の量も温め時間も多大すぎて、レンジの中で軽く炎上するポップコーンメーカー氏。うわあ!と慌てて出したら、真っ黒こげのポップコーンの塊がごろりとシリコンメーカーの中で転がっていました。

ていうかシリコンメーカーがしっかり焦げたんですけど、こんなことあるのか。

ネットを鵜吞みにすると馬鹿になるよ!というお話。