2020年6月22日の日記

今週水曜日(6/24)は、20時より日暮里ポルトにてトロンボーンの松田結貴子さんとデュオライブやっております。低みには自信のあるデュオです。こんなご時世ということもあり、手探りですが配信も行う予定です。オフライン/オンラインともに、ぜひぜひよろしくお願いいたします。

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家の近くの図書館も、ついに開架ゾーンをオープンすることになり、やあこれはステキだ。と久々にうれしくなって図書館の中をうろうろしてしまいました。

やっぱり図書館だけは、オンライン予約して借りに行くだけだとつまらないですね。開架の中を歩き、整然と分類された書棚を見て、あんな本もあるこんな本もあると発見する時間の、なんと幸せなことか。

そんなこんなで音楽関連の書棚を見ていると、「ジャズ入門書」が結構な数並んでいることに気が付きました。そういえばジャズって聴いたり演奏したりするばかりで入門はしたことないな、と思い、これを機会にジャズに入門してみようと2~3冊本を借りてみました。

家に帰って一冊手に取り序文を読んでみると、一行目に「ジャズは怖い音楽ではありません」と書いてあり、とても怖い。「大丈夫、怖くないから」って、怖い人が自分を誤魔化すときの常套句ではありませんか。入門って、こんなに怖いものなのでしょうか。

とりあえず読み進めていくと、この入門書では「ジャズは怖くなく、難しくない」ということを伝えるために、ジャズを怖く・難しくする人や本を戯画化して徹底的にバカにするという手法を取って話を進めていきます。しかし、残念ながら筆者も後半ではこの本の主題を忘れたかのように、怖く・難しいことを言いはじめるので、私は「この人は自分をバカにしてるのかな?」と煙に巻かれたような気分でページをめくります。

そして、「このように専門用語だらけで読者を置いていく本は読むな!」と言っていた例文そのままに、専門用語だらけのディスクレビューを始めてしまいましたので、私は、ああ、これは一冊の本を使った壮大な言語実験、もしくはコントなのだな。と、思わずにはいられませんでした。この実験、もしくはコントを理解する者のみがジャズに入門できるのかと、そのハードルの高みを前に、ただただ絶望したものでした。

一落伍者となったそんな私にも、部屋に流れていたドナルド・バード先生はやさしく語りかける。やはりジャズは入門するよりも、聴いたり演奏したりするものだなと改めて思った次第でございます。