2022年8月4日の日記

息子氏の成長が著しいです。

少し前まではひとりでは何もできない、親がついてなければならぬ、とばかりに、やれリハだ、やれライブだ、やれセッションだ、やれ割烹料理屋だ、と、いろんなところに連れ回され、彼にとっては全く興味を持てない環境下ですから、死んだ目をしてスマホで「太鼓の達人」に興じていた、そんな息子氏が、であります。

土日のサッカーも、一人で出かけて一人で帰ってきて一人で風呂を沸かして入っています。親がリハだライブだセッションだ、というと一人で留守番を買って出ます。割烹料理屋(という名の居酒屋)に連れていけば、一番高い刺身を頼んで一人楽しみます。親はその刺身を食べさせてもらえません。とても頼もしくなったものだと思います。

さいころは色々な場所で、沢山の人に面倒を見てもらっていたものですから、「最近見ないね」とか「大きくなった?」とか気にして頂けるのがとても嬉しい。気にしてくださる方々にも、成長した息子氏を見てもらいたいなと思い、そうした場所に連れて行こうとすると、やっぱり留守番したがる。

よその大人と距離を取りたがる、そういうお年頃なのかもしれないし、単純に音楽が嫌いなのかもしれない。もし後者だとしたら地獄のような家庭環境ですが。

とはいえ、小さいころ太鼓の達人スマホでやっていた名残なんでしょうね、今でも両手で机をコツコツと叩いて脳内で「太鼓の達人」をやっている感じを、ちょくちょく出します。

エア「太鼓の達人」。こんなことする奴が音楽嫌いなわけないわな、と親としては少し安心するのですが、ただぱっと見、落ち着きがないように見えるし、結構激しいリズムを叩くので、シンプルにうるさい。

このまま中学生になって、落ち着きがなく騒音をまき散らすエア「太鼓の達人」の達人になられても面倒ですので、そんなに手で叩くのが好きならば、と練習部屋に転がしておいたカホンを与えて叩かせてみました。

すると結構いい感じで叩くんですよね。ドンドンカッカッ、ドドカカドドカカ、ドカカドカドドカ、と高音・低音を叩き分け、なかなか憎いフレーズなんかも織り込んだりして、親バカの視点を引いてみても結構いい線いってるんじゃないか、と思うわけです。

小さな頃からやり続けてきた「太鼓の達人」がこんな形で花開くとは。お父さんは嬉しい。本人も興味がないわけではないらしく、親がいないところでもカホンにまたがってドカドカやっている。

いいじゃないか。好きこそものの上手なれ。マラドーナも親に怒られてでもサッカーやり続けてた、っていうしな。どんどんやりたまえよ。私はいつまでも理解のある親でありたい、と思うのでした。

ただ、「うるさいもの」を「もっとうるさいもの」に変えてしまったのは、誤算としか言いようがありません。助けて。