2022年5月6日の日記

今年のGWは何もしなかったなあ!と悔いてはみたものの、よくよく考えてみれば上野に家族で映画を見に行ったり、川崎の友人の家に押しかけたり、それなりにGWを楽しんだ感はあるのです。何でもファーストインプレッションを口にするのは良くないね!であります。

ともあれ、今年のクレヨンしんちゃんの映画も良かった。大人をマジ泣かせに来ているところとか、まんまと泣きました。後から振り返ってみると、アレは一体何の演出だったのかと思わせられるパワープレイでしたが、いいじゃないの、心が動いたんだから。

クレヨンしんちゃんの映画は毎年子供が見に行きたい、というのに乗っかって、親も楽しみに見に行っています。ドラえもんだとそうはいかないんだよな、というのがあるのですが、今年のドラえもんは良かった。F先生の筆が冴えていたおかげもあり、髭ダンが良かったのもあり、ビリーバンバンだったのもあり。

で、映画が終わると見事に夕方を過ぎており、じゃあ上野で何か食べて帰ろう、と街に繰り出すと、お目当ての店はほぼ満席。お目当てじゃない店からも「うち喫煙可なのでお子様お断りです」と言われて泣きそうになる。息子氏からはもう帰ろうよ、といわれる。親の面目はいずこ。あまりにも切ない。そんな時、やる気なさそうな呼び込みの店員が視界に入ったので、これぞ運命、とその店に入ってみることに。

ゴールデンウィークで結構忙しいでしょ?」と聞くと、「いや全然、チラホラ、って感じですね」とのこと。この人出で逆にすごいことじゃないかそれは!と思ったけれども、顔に出さず店に入ると、引き継いだぶっきらぼうな中国系の店員さんに案内され、席に着く。

この店の看板を見た時には確かに九州居酒屋と書いてあったはずなのに、メニューを見ると九州らしいものは酢モツと辛子明太子くらいしかない。困った。上海の気の利いてない日本料理屋くらいのラインナップしかない。そういえばさっきの店員のぶっきらぼうさも見事にそんな感じだった。ここは上海だったのか。

焼き鳥のページを開くとレバーが生のままの写真で乗っている。まさかレバ刺しが食えるのかこの店は、と意外な驚き。背徳の二文字を頭の片隅に残しつつ注文。出てきたものは、衛生面でこれ以上の安心感はないというほど炭化寸前までカリカリに焼かれたレバー。逆にすごい。上海でもここまでの焼き鳥に出会ったことはない。

そのあとの料理群もまあ、ね。あ、鳥の唐揚げについてたマヨネーズは美味しかった気がする。程度のもので、もうあきらめよう、とシメに明太子うどんを頼んでみると、今まさに!チューブから!明太子をひねり出しました!と言わんばかりにとぐろをまく明太子が乗った解凍済みうどんが登場。私は心の底から「雑!」と叫びたかったですが、世間への体裁を考えると黙っている他なかったのです。

お会計をすると、いつも家族で行く居酒屋の1.5倍くらいの値段を請求される。あのレバーと明太子、そして数々の凡庸な料理群とキユーピーマヨネーズにいつもの1.5倍の金額を払うのか、と腸が煮えくり返るような気持ちになるが、まあ場所的に上野の一等地の駅ビルだしね、土地代だよね。と大人な納得をしてみる。でも、人件費と原材料費は確実に低く抑えられているのを見ているので、実際には土地代は倍くらいかかっているんじゃないのかしら。知るかよ。

この悔しさ。家に帰ってからの晩酌がより一層美味く感じましたが、お目当ての店がないときは素直に帰ろうよ、という息子氏の言葉が重くのしかかり、大人って何なんだろうな、と考えさせられました。酒を美味く感じることだけが、大人であるということなのか。

以上、私のGW総括でした。