2021年7月23日の日記

暑いですね。

あまりに暑いので、電車を使って移動することが多くなった気がします。

うだるような暑さのプラットホームから冷房の効いた電車に乗って(キンキンに冷えてやがる・・・!)とやるのが、最近のトレンドです。そんなに冷えてなくても。

それにしても暑いからでしょうか、公共の場である電車に、みんなずいぶんと開放的なファッションで乗っています。半袖、短パン、サンダル、下駄、オジサンのホットパンツ、オバサンの豹柄、などなど、枚挙にいとまがありません。

そんな中、一際目を引く淑女あり。歳のころにして70くらいでしょうか。和服をビシッと着こなし、背筋をしゃんと伸ばした整然とした御姿。それ以上に目を引いたのは髪型。なんとも形容し難いのですが、それを見た時には

(お弁当・・・?)

(お弁当が仕込んであるのかしら?)

と不謹慎にも思ってしまったことをここに告白致します。すみません。でも、どこかで見たことあるんだよなーと、目の端でチラチラその淑女を見ながらモヤモヤする私。黒柳徹子でもなし、塩沢トキでもなし、モヤモヤモヤモヤ。

そんな私の想いに気付くこともなく淑女は電車を降り、私もそろそろ降りようかというまさにその時、はたと気づいた。黒田長政黒田長政である。と。

具体的には、黒田長政の兜です。四角く、まっ平で、風という風を一身に受けんとするそのフォルム。お前、本当にそれで戦場に立てんの?と小さな頃から何度も心の中で訝しんだものでした。その長政風ヘッドの淑女が今まで、あそこに。

思えば恐るべき理容テクニックであります。相当な長さがあるであろう髪の毛を、モヒカンから九十度回転させた状態でバキッと固め、横から見ればそれなりの厚み、正面から見れば見事な長方形が作られているわけであります。万歳、日本の理容師さん。皆さんのプライドは今山手線の乗客にひしひしと伝わってきております。

そんなこんなで私は非常に晴れ晴れとした気持ちで電車を降りたのですが、それでもなお解決されない問題が残っていることに、その時はまだ気が付いていませんでした。

あの髪型、何て名前なんだろう。