2021年4月13日の日記

令和のラーメン放浪記。

近所の結構好きだったつけ麺屋が潰れて、後に何ができるのかな、と気になっていたところ、なんとまあ、四川坦々麺屋ができたのでした。中国にいた頃は消化器官全体を酷使してまでも四川坦々麺を喰らい続けた私ですから、これが嬉しくないわけないのであります。

ということで、早速入ってみて四川坦々麺(汁なし)を注文しました。汁なし、というのが嬉しいじゃないですか。辛さも痺れも選べる、というので、普通を3だとしたら4を注文しました。5にいっても良いんだけど、それはまた次回のお楽しみということで。

で、早速坦々麺が届きました。美味しそうな見た目。が、店内のどこからか、結構キツめの甘い匂いが漂ってくる。これから坦々麺食おうとしてるのに、しかも坦々麺専門店で、だ。何この甘ったるい匂い。嫌い。と周りを見回してみるも、誰もが坦々麺やラーメンを啜っている。デザートなんてどこにもなさそう。

変なの。と思いながら一口麺を啜って全てを理解しました。

ああそうか、甘いのはこの坦々麺だ。

ちょっと訳がわからなくなり、丼から顔を上げました。一口啜ると飛び込んでくる強烈な甘み。ゴマの持つ風味とか、ウイキョウ八角の独特の風味、とか、そんなレベルじゃない、どこにでもあるお砂糖の甘み。その後に襲いかかってくる辛みと痺れはそれなりのダメージを与えてくる。お前らあれか、美人局か。しかもそれ、美人を履き違えてる。

作り方ミスったのかな。食べても食べても違和感しかない。ちょっと店員さんに聞いてみようかな、と思ったものの、周りの人は何も気にせずズリズリ麺を啜っているから、これが普通なのかな。あまり目立つようなことはしたくないな。と、私は泣く泣く控えめなジャパニーズを貫き通しました。

今回はダンプカーに轢かれたとでも思って何とかやり過ごしましたが、こうなってくると辛さ痺れレベル5を次回にとっておいたことが悔やまれる。辛さ痺れはちょい物足りないくらいだったからです。この出来事を忘れた頃にまた来よう、なあに、時が解決してくれる、と少し残念な気持ちでお店を後にしました。

なぜかもう来ないという選択肢がない、不思議な気持ち。このカラシビに対する妙な義務感は何なのだろうか。